アラバスタ王国( - おうこく)は、尾田栄一郎の漫画『ONE PIECE』、及びそれを原作とするテレビアニメに登場する王国。
概要[]
偉大なる航路前半・サンディ島にある砂の王国。偉大なる航路有数の文明大国と称され、人口は1000万人に至る。ログがたまる期間は5日以内で、次の島は秋島を指す。
王位継承と共に密かに継承される歴史の本文には古代兵器「プルトン」の在処が記されており、それを知ったサー・クロコダイルは秘密結社バロック・ワークス(B・W)を作り上げ、プルトンを得る為に“ユートピア”と称する作戦を決行する。その結果、クロコダイルに国を奪われる危機に直面したが、麦わらの一味の力を借りて[1]危機を脱し、その後まもなく活気を取り戻した。
地理[]
街[]
- アルバーナ
- アラバスタ王国の首都にして、国内最大の都市。
- 大きな円状の台地の上に建設された都市で、アルバーナ宮殿を起点に、東西南北の4ブロックに区画分けされている。街に入るための門が、西・西南・南・東南・東の計5つある。
- アルバーナ宮殿
- ネフェルタリ一族をはじめ、政府・国王軍関係者が住んでいる宮殿。アルバーナ市街地を見渡せる位置にあり、巨大で高い城壁に囲まれている。宮殿前の広場で、反乱軍と国王軍の激闘が繰り広げられた。
- 葬祭殿
- アルバーナ宮殿の西に存在する、王家の墓。隠し階段から地下聖殿へと進むことが出来、そこには古代兵器「プルトン」の在所が記された「歴史の本文」が安置されている。侵入者を拒む為か、小さな柱を1つ抜くだけで、全ての重心がずれて崩壊する仕組みになっている。ルフィとクロコダイルの最終決戦が行われた場所。
- ポルカ通り
- 南ブロックにある。サンジとMr.2ボン・クレーが戦った場所。
- メディ議事堂
- 北ブロックにある。この議事堂の裏通りで、ナミとミス・ダブルフィンガー、表通りでゾロとMr.1がそれぞれ戦った。
- レインベース
- 夢の町。国が反乱騒動で揺れている時もよそ事のように賑わいを見せていたギャンブルの街。反乱騒動が治まった後、住人は復興の為に各地に散っていきカジノもしばらく休業になった。
- レインディナーズ
- クロコダイルが経営し、ミス・オールサンデーが支配人を務める、レインベース最大のカジノ。地下にはクロコダイルの秘密基地があり、B・Wのオフィサー・エージェントによる“ユートピア作戦”の打ち合わせが行われた。ちなみに政府関係者は立ち入り禁止。
- ナノハナ
- 港町。アラバスタ王国の正面玄関の役割を担っており、航海で訪れた者は大抵この街から上陸する(麦わらの一味、Mr.3、エースは、いずれもナノハナに立ち寄っている)。また、特産品として香水が有名。
- カトレア
- オアシスから発展した街。ナノハナの隣に位置し、ナノハナへの水の供給を行っている。首都アルバーナへも比較的近く、ユバを捨てた反乱軍の新しい拠点となった。
- エルマル
- 緑の町。サンドラ河の下流に位置する街。サンドラ河の勢いが衰えて以降、水が不足していたが、それでも稀に降る雨水を確実に保つことで、街は何とか保たれていた。しかし、ダンスパウダーによる旱魃が起きるようになってからは街は決定的に枯れてしまい、現在は人も住んでいない模様。また、ロビンの台詞から「タフ大聖堂」なる建造物が存在することが解っているが、詳細は不明。
- スパイダーズカフェ
- エルマルの西に位置する、ポーラ(ミス・ダブルフィンガー)が経営するカフェ。
- ユバ
- かつては無人のオアシスだったが、アラバスタ西部において旅人や商人の行き交う交差点であった為、国王コブラの要請を受けたトト率いる開拓団によって街が築かれ、以後発展を遂げた。
- 反乱軍の拠点でもあったが、雨が降らなくなって以降街も衰退し、更にはクロコダイルによる度重なる砂嵐の襲撃に見舞われる様になり、反乱軍も拠点をカトレアへと移した。ユバを訪れたルフィ達は、エルマルとそう変わらない街の状況に驚いたが、街に残ったトトは一晩かけて水を掘り出し、まだオアシスが枯れていないことを証明してみせた。
- 反乱終結後、トト親子達によって再建される。
- 後にゲダツの部下・土番長によって、温泉島へとつながるトンネルが開通する。
- タマリスク
- アラバスタ王国の東に位置し、多くの四角い塔が存在する港町。この街の沖で、アラバスタ王国から脱出を図る麦わら海賊団と、海軍のヒナ大佐率いる黒槍部隊との戦闘が行われた。
- スイレン
- 反乱軍のエリックの生まれた町。町は枯れている。
人物[]
王族[]
ロビンのセリフの一節に「天暦260年テイマーのビテイン朝支配」というものがあるが、現在の王朝が何王朝であるのかは不明。また、ビビが次期国王であることから、女性の王位継承も可能のようである。
- ネフェルタリ・ビビ(声 - 渡辺美佐 / 中山さら)
- ネフェルタリ・コブラ
- 声 - 家弓家正 / 徳山靖彦(PS2&GC版『グラバト!RUSH』)
- アラバスタ王国第十二代国王で、ビビの父親。
- 他国でも有名な名君であり、「国とは人」という信念をもつ(敵であるクロコダイルにも「王様の鑑」と評された)。平時は平和主義者であるが、国家の敵が判然とするや否や、戦争を即決するという果断な一面も見せる。妻は既に他界している。
- 娘のビビの成長を幼少の頃より見守っており、少々度を越した親バカな一面も見せる(ビビの後をつけるイガラムを尾行したり、ビビを襲おうとした悪党をのしたりするなど)。サンジが女湯を聞いた際に「あの壁の向こうだ」と、あっさり場所を教え、自身も一緒になって覗くなど、エロい面も見られ、ルフィ達から「エロオヤジ」と呼ばれた。
- また、ビビの為を思い、ビビを叩いたペルに対してもイガラムとは違い寛大に見るなど、人を見る目は作中でも顕著な人物。最終的に国を救ってくれたルフィ達に対し頭を下げた。
- 『グランドバトル!3』『グラバト!RUSH』のステージ、「アラバスタ」にも登場。攻撃すると一定時間誰彼構わずキングチョップを仕掛けてくる。
- ネフェルタリ・ティティ[2]
- アラバスタ王国王妃。故人。コブラの妻であり、ビビの母親。
- ONE PIECE第0巻で容姿が判明し、ビビによく似た清楚な女性である事がわかる。
アラバスタ王国護衛隊[]
- チャカ(ジャッカルのチャカ)
- 声 - 植村喜八郎
- アラバスタ王国護衛隊副官。
- 動物系悪魔の実「イヌイヌの実 モデル"ジャッカル"」の能力者。必殺技は「鳴牙(なりきば)」。
- イガラム不在時に隊長代理を務め、反乱軍との戦闘では国王軍を指揮した。白兵戦では剣術と悪魔の実の能力を合わせて、速攻で敵を仕留める戦法を取る。
- ペル(ハヤブサのペル)
- 声 - 野島健児
- アラバスタ王国護衛隊副官。
- 動物系悪魔の実「トリトリの実 モデル"隼(ファルコン)"」の能力者。必殺技は「飛爪(とびづめ)」。
- 普段は優しい性格だが、子どもの頃に言いつけを守らなかったビビに対し、たたくなど厳格な一面も持つ。
- アラバスタ最強の戦士と呼ばれ、その飛行能力を生かして偵察任務や探し人、戦闘でガトリング銃を使い活躍する。飛行能力は高く、水の入った樽を背負ったルフィとビビの2人を乗せた状態でも飛行可能。
- レインベースにおいてミス・オールサンデー(ニコ・ロビン)に破れ、その後重症の身体で再び彼女に挑むが相手にされず瀕死のルフィを助け、アルバーナまでルフィを送り、アルバーナ到着後は麦わらの一味と共に砲撃阻止のため上空から砲弾を探していた。時計台に仕掛けられた時限式砲弾を爆発前に空高く運び、爆発の犠牲となったと思われていたが、満身創痍になりながらも奇跡の生還を果たす。だが、世間では一時「死んだ」事にされてしまう[3]。その後、表紙連載にビビ達と一緒に「うっかり温泉島」に行くのが確認された。
ツメゲリ部隊[]
アラバスタ王国エリート護衛団。以下の4名から成る。「豪水」を飲んで一時の力を得るが、クロコダイルには相手にもされないまま息絶えた。
- ヒョウタ[2]
- 声 - 鈴木貴宏
- 無精髭と身の丈ほどもある巨大な剣が特徴。
- ブラーム[2]
- 声 - 高崎拓郎
- 前髪が長くて目が隠れている男。両手に持った長い斧で戦う。
- アロー[2]
- 声 - 藤原勝也
- 長身痩躯の細面の男。左利きであり、剣を使う。
- バレル[2]
- 目の下を隈取っている男。両手の斧で戦う。
超カルガモ部隊[]
アラバスタ王国最速の動物「超カルガモ」から構成される部隊。隊員は以下の7羽(マツゲは志願中)。B・Wとの戦いでは、麦わらの一味とビビを運んだ。
- カルー
- 声 - 粗忽屋
- 超カルガモ部隊の隊長。子供の頃からのビビのお供にして、麦わらの一味の元船員。
- 多少ボケていて臆病な性格だが、いざというときは自身を盾にしてビビを守り抜く。
- カウボーイ
- カウボーイハットを被っている。
- バーボンJr
- ハットとサングラスを着け、いつもボトルを首から下げている。たまにグビグビ飲むらしい。
- ケンタロウス
- 葉巻をくわえて、ギリシア風の兜を被っている。
- ヒコイチ
- 傘と蓑を身に纏っている。
- ストンプ
- キャップを後ろ前に被っている。
- イワンX
- 超カルガモ部隊の中で最も体が大きい。二本角の兜を被っている。
- マツゲ
- 声 - 粗忽屋東品川店
- ナミ命名のラクダ。
- ユバに向かう途中で麦わらの一味と出会い、行動を共にする。女(メス)好きのエロい性格で、「男は乗せねぇ派」[4]。また男性に対しては嫌味を言う性格であり、(チョッパーの翻訳で)自分の意見を言ってはゾロやサンジにボコボコにされた。実は一味と出会う直前に反乱軍の物資の輸送をしていたのだが、そのことをコーザを探す一味に教えなかった。内乱終結後、超カルガモ部隊への入隊を志願する。
侍女[]
- テラコッタ
- 声 - 園部啓一
- アラバスタ宮殿の給仕長で、イガラムの妻。
- 似たもの同士にも程があるほど夫に酷似しており、女性的特徴+外巻きのイガラムの髪を内巻きにしただけで、アニメ版ではイガラムと担当声優まで同じである。一味と初めて会った際にはイガラム本人と思われた。
- 夫のイガラムは無論、国王からも怖れられている程の豪快な性格。給仕歴は30年で、料理の上手さには定評があり、サンジがレシピを欲しがるほどである。
- 劇場版では夫が登場しない為、立志式の際に変装してアルバーナに姿を見せたのは彼女に変更されている。
- メイディ
- 声 - 陰山真寿美 / 川嶋あい(劇場版)
- 王室付き侍女。立志式の際にビビの召し替えを行った。
反乱軍関係者[]
- コーザ
- 声 - 草尾毅 / 少年期 - 進藤尚美
- 反乱軍リーダー。元砂砂団リーダー。
- 雨が降らない現状(子供時代・反乱軍入団前)と、ダンスパウダーの疑念(反乱軍入団前)が国への不信感に繋がり、反乱軍を立ち起こす。(しかし、これはバロック・ワークスが仕組んだ裏工作であった)
- 子供の頃に結成した「砂砂団」のリーダーで、ビビの幼馴染でもあり兄的存在。目の傷は少年時代にビビを守ったときに付いた物。少年時代には、チャカから剣の教えも受けている。
- 平和が戻った現在は、父のトトらと共に、ユバの復興作業をしている。ビビ達と一緒にうっかり温泉島にも行っている。
- ケビ
- 反乱軍の一員(かつての「砂砂団」のメンバーで、コーザやビビとは幼馴染)。コーザの右腕。ゴーグルをかけている。
- おかめ
- 反乱軍の一員(かつての「砂砂団」のメンバーで、コーザやビビとは幼馴染)。赤い頬をした女。背中に刀を背負っている。
- ナットー
- 反乱軍の一員(かつての「砂砂団」のメンバーで、コーザやビビとは幼馴染)。
- ファラフラ
- 反乱軍の一員(コーザの側近)。コーザを庇い、右肩・右手を失う。
- エリック
- 反乱軍の一員でコーザの参謀的存在。元々はエルマルの隣にあった水が枯れた町「スイレン」のガキ大将。
- アニメオリジナルで同名のキャラが存在するが、関係性は皆無である。
- カッパ
- 声 - 野田順子
- ナノハナに住む靴磨きの少年。
- 反乱軍入りを嘆願していたが、コーザに拒否される。その後、国王に扮していたMr.2ボン・クレーが変身を解くところを目撃してしまったため、Mr.1ペアから口封じの為に大怪我を負わされる。アラバスタ内乱が治まった後、イガラムに連れられてアルバーナに赴き、国王が偽者であったことを証言した。
ユバ[]
- トト
- 声 - 塚田正昭
- コーザの父親で、西のオアシス「ユバ」を開拓した人。
- アラバスタ内乱の際も、国王を信頼し続け、独りでユバに残り続けていた。妻はアスワ。現在は痩せ細っているが、昔は恰幅の良い姿をしていた。ルフィからは「カラカラのおっさん」と呼ばれていた。
- アスワ
- トトの妻でコーザの母。眼鏡をかけている。
- ハサミ
- ナミ命名の「ヒッコシクラブ」という種のカニ。
- マツゲの友達で、そのためか性格はエロい。特に踊り娘が好きで、一目見れば走る速度も上がる。現在は「うっかり温泉島」への海底バスを運行している。
- ゴロー
- 登場人物一覧#表紙連載参照。
- ゲダツ
- ゲダツを参照。
レインディナーズ[]
経営者はサー・クロコダイル(Mr.0)、支配人はニコ・ロビン(ミス・オールサンデー)。
- ウルトラキング[2]
- レインディナーズ副支配人。経営者が誰なのかも知らなかった。
暴力団コアラ組[]
レインディナーズに雇われた警備員。[2]
バロック・ワークス[]
レインディナーズのあるレインベースや、スパイダーズカフェのあるエルマルを拠点としていた。
詳細はバロック・ワークスを参照
砂商団アゴトギ[]
- アゴトギ[2]
- 砂商団アゴトギ頭。アルバーナの外れでビビ誘拐を企てたが、コブラ達に邪魔されて失敗した。
その他[]
- ヨシモトさん
- ナノハナのメシ屋「Spice bean」の店長。ルフィ曰く、料理はおいしいらしい。ルフィ達が原因で店に大穴が空き、さらにルフィとエースに食い逃げされた不幸な人。
- Dr.ホウ
- アラバスタの医師の老人。チョッパーの薬の調合術を絶賛し、チョッパーにお茶を勧められながら薬の調合を見学した。
- Dr.ポツーン
- 砂漠に住んでいる中年の医者。砂漠で見つけたペルを治療した。
脚注[]
関連項目[]
|
![]() |
このページには、クリエイティブ・コモンズでライセンスされたウィキペディアの記事が使用され、それをもとに編集がなされています。使用された記事はアラバスタ王国にあり、その著作権者のリストはページの履歴に記録されています。 |